2013年に富裕層で昨年1億円以上を寄付した1995人(団体など含め)、その総額は総額263億ドル(約3兆円)に達したことが、英プライベートバンクのクーツの調査結果で明らかになった。特に富裕層大国の米国では、1000万ドル以上の寄付を行った個人・団体が273件にも上った。
2013年の寄付総額は263億ドルで、前年12年の190億ドルを大きく上回った。約37%も増加したことになる。国・地域別で見れば、米国が圧倒的多数を占めており、約65%を占めた。以下は国・地区別の寄付総額と人数。
◆各地区の寄付総額(地区、総額、寄贈人数)
米国 169億ドル 1173
英国 13億6000万ポンド 292
中東 18億4000万ドル 38
ロシア10億ドル 126
中国 26億5000万ドル 208
シンガポール 7億1300万ドル 38
香港 9億3500万ドル 120
米、英の人数が多いのだが、意外にもビル・ゲイツ氏らが提唱するギビングプレッジ(大富豪に対して資産の半分を死後に寄付する活動)には賛同しない中国人富裕層だが、寄付額は26億ドルと米国に次いで2番目に多かった。実は隠れてやっているようだ。
特徴としては、他地域よりも、個人や財団ではなく、企業としての寄付が72%を占めている。
寄付額の中央値で見てみると、米国よりも中国の法が高く、また、中央値が最も高いのがシンガポールで400万ドルだった。中国は前年から大幅アップ、逆に中東は半減している。
米国 250万ドル 250万ドル
英国 200万ポンド 230万ポンド
中東 290万ドル 500万ドル
ロシア270万ドル 260万ドル
中国 310万ドル 180万ドル
シンガポール 400万ドル -
香港 180万ドル 230万ドル
寄付先とその目的だが、大学などの教育支援が最も多く、90億6000万ドルを占めた。
次いで特定に基金に47億ドルが寄付されている。