スイス外国人富裕層優遇税制存続、金2割保有案は廃案

 外国人富裕層への優遇税制である一括税の廃止、さらには中央銀行の金保有率の引き上げなどの国民投票がスイスで30日に行われ、いずれも反対票が賛成票を上回って秘訣された。


 外国人富裕層への優遇税制廃止は59.2%が反対。すでに19世紀から採用されており5000人以上が恩恵を受けているが、2009年にチューリッヒ州が投票を実施し、廃案になったここともあり、追随する州もあった。

 また、注目を集めた中央銀行の全資産のうち2割は金保有を行うという投票は、77.3%が反対した。スイスは比較的に金の保有割合は高く、世界では7位の保有高となる。ただ、中銀による金の売りすぎを危惧する声も保守層から出ており注目されていた。現在は全資産の7%。

 市場としては、世界の金需要の増加にもあたるために、期待する声もある一方で、否決されるとの見方が一般的となっていた。

◆各国中央銀行の金保有高(単位:トン)
1 米国   8133.46
2 ドイツ  3387.14
3 IMF  2814.04
4 イタリア 2451.84
5 フランス 2435.38
6 中国   1054.09
7 スイス  1040.06
8 ロシア  1035.21
9 日本   765.22
10 オランダ 612.45
 
 また、もうひとつの移民の規制案は74.1%が反対した。環境破壊を問題視するグループから環境保護のために提案されていた。

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