米投資会社ブラックストーンのバイロン・ウィーン氏による毎年恒例の10大予想だが、今年は4勝6敗という成績になりそうだ。日本に関する、日経平均株価は1万8000円を突破し年末に2割下落するという予想は、今のところ外れている。
ウィーン氏は同社のアドバイザリー・サービス部門副会長で、元々は上顧客に対してミーティングで予想を発表していたものだが、好評を博してたために、1986年からは毎年相場予想を発表している。10大予想をまずは振り返る。
◎1 S&P500は、新高値を更新して今年はトータルで20%のリターンになる
◎2 米経済は低迷から脱して、失業率は6%へ向かう
◎3 為替相場でドルが強くなり、1ユーロ=1.25ドル、1ドル=120円となる
×4 日経平均株価は1万8000円を突破するが、後半は20%下落する
×5 中国経済は減速し成長率は6%に
△6 韓国とメキシコの株式市場が上昇。それ以外の新興国市場は低迷する
×7 原油価格が上昇し、WTIは1バレル=110ドルを超える
×8 穀物の価格が下落し、トウモロコシ7.50ドル、小麦16.00ドルに
×9 米国経済が強くなり、10年物米国債利回りが4%に上昇する
×10 米医療保険改革によって、オバマ大統領の支持が上昇
バイロン・ウィーン氏
4の日経平均株価だが、1万8000円は届きそうなところまできた。しかし、2割の下落という点は、「黒田バズーカ」と呼ばれた、予測しないまさかの追加的金融緩和によって阻まれている。
10大予想は毎年、5割前後という高い正答率を誇っている。近く発表される2015年の10大予想はどのようになるのか。