ヘッジファンド運用成績1位は45%、前マンCEO設立のファンド

 12月に入り、ヘッジファンド運用会社各社もほぼ年間成績の大勢が決しているが、今年11月末時点で最もリターンを上げているファンドは、マン・グループ前CEOが設立した「ISAM SYSTEMATIC FUND」で、45.11%となっている。3位のパーシングスクエアがアラガンのM&A成功でリターンをあげており、1位の座は年末いっぱいまでわからなくなっている。


ISAM公式サイトより
 米ヴァリューウォークが公開しているHSBCヘッジウィークリーのランキングによると、1位のISAMのファンドは45.11%のリターンをあげている。

 前マン・グループCEOのスタンレー・フィンク氏が、ISAM(インターナショナル・スタンダード・アセット・マネジメント)を2008年に設立し、当該ファンドは2010年から運用を開始した。同社によると、戦略はCTAで世界中の130以上の投資対象の中から、ダイバージェンスの機会やトレンドをとらえて、投資を行うもの。ボラティリティは年15~20%で、2013年の成績は-10%だったという。

 同社は2014年からは、通貨などを対象にした新たなファンド「IS Prime」の運用も開始した。

 英調査会社プレキンの調査によると、ヘッジファンドの戦略別では、CTAは今年第2四半期は1.60%、第3四半期は5.52%となっている。これをアクティビストのビル・アックマン氏が率いるパーシング・スクエアが追うという構図になっている。

 3位にパーシングスクエアが38.07%で入っているが、ただ、11月はバリアントのM&Aによるリターンが約30億ドル分、約5%の利益を出すなど、かなりISAMに肉迫する。どちらの手に年率最高リターンの称号が転がり込むのか。

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