フェラーリが節税目的の海外移転を正式否定

 大手自動車会社フィアット・クライスラーグループは12日、傘下のフェラーリが法人税の課税負担を減少させるためにイタリア国外への移転を検討している、との報道を正式に「何の根拠もありません」と否定した。


 複数の関係者の話として、フェラーリは法人税負担を軽減するために、会計基盤をイタリア国外に移すことを検討している、とブルームバーグが報道した。

 フェラーリはスピンオフすることが決定しており、株式は棄損のフィアットグループ、フェラーリ創業家にそれぞれ割り当てた上で、残りの10%をNY証券取引所に上場させる計画だ。

 フィアットグループは会計上の登記場所をオランダに置いているが、「フェラーリはイタリア国外への移転はなく、今後も国内で事業を行い、国内で納税してまいります」とコメントしている。イタリアの法人税は実効税率は27.5%となっている。

 イタリア政府は、グーグル、アマゾン、アップルなどの多国籍企業に対して国内を通じた取引については課税する法案を通したばかりでもあり、政府が今後も厳しい姿勢で臨んでいくことは明らかだろう。

 ドルチェ&ガッバーナ、ジョルジオ・アルマーニ、ミウッチャ・プラダをはじめ著名人の多くが課税逃れで国税当局から調査を受けるなど個人富裕層には厳しい姿勢は変わらない。

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