東京都がまとめた来年度の都内私立中学校の学費状況によると、初年度納付金(総額)の値上げをした学校は40校(21.7%)、値下げは5校(2.7%)、据え置きは139校(75.5%)だったことがわかった。初年度納付金総額の最高額は186万4000円、最低額は54万8000円。慶應義塾中等部は19年連続で据え置いた。
据え置きが147校の74.6%と高い水準だが、前年26年度は168校86.6%ということから見れば、値上げに向かっているようだ。5%以上の値上げをした学校は9校で4.6%と前年の2倍近い。値上げ額が最も多かったのは、東洋大学京北(現 京北)で21万8000円 (29.0%)だった。
初年度納付金の平均額は93万6679円で、前年から0.8%上昇。19年度に平均額が90万円を突破してからは、一度だけ前年比マイナスがあった以外はジリジリと微増が続く。デフレ下でも増加していたために、物価上昇に転じた今後はどのようになるのか推移を見守りたい。
では、27年度の初年度納付金の上位十傑は次のとおり。
◆初年度納付高額ランキング(寄付、学校債なし)
1 玉川学園(国際学級) 186万4000円
2 成蹊(国際学級) 144万5000円
3 早稲田大学高等学院中学部 141万4000円
4 玉川学園(普通学級) 137万4000円
5 東京女学館(国際学級) 136万2000円
実践女子学園(国際学級) 136万2000円
7 慶應義塾中等部 134万3390円
8 実践女子学園(グローバル)133万3000円
9 学習院中等科 123万円
学習院女子中等科 123万円
立教池袋 123万円
玉川学園(国際学級)は2万7000円、成蹊(同)は1万5000円とそれぞれ値上げしている。
ランキングには、寄付金と学校債の支払いは任意のために入れてはいないものの、もし支払えば、例えば1位の玉川学園(国際学級)は、寄付金と学校債を加えると200万円を優に超える。