不動産経済研究所が発表した、都心6区(千代田、中央、港、新宿、文京、渋谷)の分譲マンションの供給動向によると、千代田区、港区は前年よりも減少し、一方で中央区、文京区が増加していることがわかった。また、平米単価はピーク時の2008年の8割程度で、まだ上昇の余地を残している。
発売価格は、都心6区の平方メートルあたりの単価は今年は110.2万円で、2008年につけた139.5万円には達しておらず8割程度の水準にある。都心マンションはまだ2割前後の上振れの余地が残されており、今後の分譲価格値上がりは十分に考えられる。
2008年には供給シェアは10%台にまで低下したが、これは単価が上昇したことによる。都心部の地価が高騰すると、シェアは低下に向かい始めるが、2013、14年はシェア32.5%ということもあり、地下上昇の余地は残されているのかもしれない。
供給戸数だけで見れば2013年がピークとなりそう。高額物件エリアの港区、千代田区の減少が目立つ。地価の高騰とも関係があるが、今年に入ってからけん引しているのは五輪特需で人気のある湾岸部のある中央区となっている。
◆億ションの供給戸数
13年 14年
都心6区 1258 549
千代田区 341 24
中央区 42 72
港区 676 263
文京区 11 57
渋谷区 130 125
また、11月の首都圏マンションの成約率は78.4%で、4カ月連続で8割を下回っている。