三井住友銀行は25日、米シティバンクのリテール部門を買収すると発表した。買収価格は未公表。富裕層向け事業である、シティゴールド、シティゴールドプレミアムのサービスは専任担当者により継続されるという。来年10月の許認可を前提に統合する。
三井住友銀行によると、32支店、約1600人の社員を含むリテールバンク事業を譲り受ける。顧客数は約72万人、預金残高は約2兆4400億円。
シティゴールド、シティゴールドプレミアムについては、専任担当者による資産運用早産や手数料優遇サービスなどは継続される。シティゴールドは預金額1000万円以上、シティゴールドプレミアムは同5000万円以上とされる。
シティは98年に、富裕層向けに高利回りの米ドル定期預金を始め、日本での地歩を固めた。しかし、支店長が2003年に、顧客の資金約18億円を着服したり、2004年にはシンガポールで顧客データ12口座分を紛失するなどしたこともあった。
外資系金融機関で、富裕層向けのリテール営業はHSBC、スタンダードチャータードがすでに撤退。シティの入札にあたっては、3大銀行をはじめとして多くの銀行が参加していた。