サウジアラビアの大富豪であるアルワリード王子が、原油価格について、1バレル=100ドルに戻ることはないとの見解を示した。
アルワリード王子(公式HPより)
アルワリード王子は総資産はフォーブスによると263億ドル。世界で26位の大富豪となっている。投資会社キングダムホールディングスを通して世界中の投資対象に投資しており、王族ながら資産のほとんどを投資で築いてきた世界的な投資家としても知られる。
王子は、1年前に1バレル100を超えた際には「それは作られたもので正確な価格ではない」と述べていた。リスク性の高いマネーが流入して押し上げた価格であるという認識を持っているようだ。
原油価格が年末からの短期間で50%以上も下落したことについては「ロシアに対する政治的な陰謀の意図はない。本当にサウジアラビア全体が不意を突かれた」と語っている。とはいえ、インタビュー全体で危機感はそれほど感じられず、外貨準備高に余裕があるサウジアラビアらしく、価格下落にも十分に耐えられると見ているのか。
また、米国の見通しについては「成長に影響を与えることになるだろう」としている。先日、シェールオイル関連企業「WBHエナジー」が米連邦破産法11条を申請するなど、早くも影響は出ているようだ。