日本政府は中国人富裕層対象の数次査証(ビザ)の有効期限を従来の3年から年に延長する緩和策がすでに発表、また、UAE(アラブ首長国連邦)にも短期滞在査証(ビザ)を免除する方針を固めたという。消費金額が高い富裕層の誘致をしたい考えだが、ではどこの国の観光客の購買力が高いのか。
サウジアラビアが最も多く、毎年海外旅行で800億サウジアラビアリヤル以上(約2兆4889億円)の現金を使うということが、地元メディアのアルシャークの報道で判明している。
また、1回の海外旅行で使う金額平均のデータは、クレジットカード大手VISAの調査結果により判明している。それによれば、旅先で使うお金はサウジアラビア人は平均で6837ドル(約80万円)に上るという。これは、2位のオーストラリア4102ドル(約48万円)、3位の中国3859ドル(約45万円)を大きく上回る金額となっている。4位ブラジル2956ドル(約34万円)、5位南アフリカ2888ドル(約33万円)と続く。
日本政府は、東京五輪が開催される2020年までには、年間訪日者数2000万人を目標にしている。消費額を上げようとするのならば、これら上位3カ国の訪日者数を増やすということが大事になるだろう。
富裕層など裕福な旅行者が最も訪れている訪問先は米国、英国、フランス、中国、香港、シンガポール、タイだという。今後は旅先として検討したい国に米国10%、日本5%、英国5%と、日本が候補に入る。
検討する要素としては、天候・気候35%、豊かな文化31%、アトラクション31%などが挙げられている。
中東の旅行者は米国ではメイヨークリニックなどで医療検診を受けるなどしており、これらが単価を上げる要因でもある。単価アップのためには、医療関係などを充実する必要がある。