ヘッジファンド運用会社の昨年2014年の平均リターンは、昨年の12.25%を大きく下回る3.78%にとどまることが英調査会社プレキンの調査結果で明らかになった。5年平均では7.74%となる。
昨年は年初からのスタートが悪く、そのまま波に乗り切れないファンドも多く、最終的には昨年の平均を超えたヘッジファンドはわずか13%にとどまった。12年、13年は米株式市場の後押しもあったが、2014年は閉鎖するファンドも多く出た。
2011年 -1.85%
2012年 10.80%
2013年 12.25%
2014年 3.78%
5年平均 7.74%
戦略別ではクレジットステラテジーが5.59%で最も良く、次いでアクティビストが5.10%と良かった。マクロ、イベントドリブンなどは苦戦を強いられている。また、ファンズオブファンズのCTAは17.28%だった。
エクイティ 3.86%
マクロ 1.99%
イベントドリブン 1.54%
クレジッド 5.59%
リラティブ 4.56%
マルチ 4.30%
アクティビスト 5.10%
CTAは11月の原油相場の荒っぽい値動きで利益を乗せ、アクティビストも製薬会社アラガンによるM&Aなど、どちらも11月で大きな動きを見せ、大きな利益につながっている。
一方で、米国最大の年金基金であるカルパースがヘッジファンドをすべて引き揚げることを決定したり、有力運用会社ポールソン&カンパニーの旗艦ファンドなどが大幅なマイナスになるなど暗い話題も多かった。