日本の不動産取引で近年は台湾人富裕層の存在も目立つようになってきているが、中国・台湾人向け不動産販売支援サービス「世界」がまとめたアンケートによると、すでに2割がが日本不動産への投資を行っており、東京の希望エリアは千代田区、港区などのステータスエリアか、中央区などの湾岸エリアだった。また、投資理由としては、日本が好きなために将来の日本居住を含めたものが最も多かった。
その理由だが、投資はもちろんだが「日本が好きで、将来住みたいから」が11人(37%)と最も高かった。次いで、「安定しており、リスクが低い」9人(30%)、「円安で今がチャンスだから」5人(17%)、「五輪で値上がりが期待できるから」5人(17%)という順になった。
希望の傾向を下に並べたが、投資先は利回りよりもステータス中心だということがわかる。
◆購入希望エリア
東京 18人 60%
大阪 6人 21%
北海道 2人 7%
九州 2人 7%
その他 2人 7%
◆日本の希望エリア条件
・利回り5%、ステータスエリア 12人 40%
・利回り8%、神奈川、千葉、埼玉 9人 30%
・エリア問わず10%以上 5人 17%
・利回り10%以上の北海道、九州 4人 13%
◆東京の希望エリア
・都心(千代田、中央、港、新宿、渋谷) 18人 60%
・城東(江東、墨田、葛飾、江戸川) 3人 10%
・城西(世田谷、中野、杉並、練馬) 3人 10%
・城北(台東、足立、豊島、板橋) 3人 10%
・城南(目黒、品川、大田) 3人 10%
◆日本不動産購入の際の優先事項
・駅近 22.33%
・ステータスエリア 20.50%
・安定した収入 19.67%
・利回りが高い 16.00%
・築年数が浅い 14.67%
・資産価値が高い 11.83%
台湾はすでに台北市など都市部はキャップレートが2%未満と低くなっており、他にアジアで魅力的な投資先として考えているのが、4~5%程度は見込める東京になる。
また、この調査は3回目となるが、日本の不動産への投資理由で、日本が好きで居住を含めたものという回答は今回が初めて出ており、注目すべき大きな変化だろう。