ヘッジファンド運用会社の運用開始から2014年末までの通算リターンのランキングが、投資調査会社LCHインベストメンツから発表された。顔ぶれの変動がまったくなく古株が幅を利かすヘッジファンド業界において、48歳のビル・アックマン氏率いるパーシング・スクエア・キャピタルが19位に初めてランクインした。2000年以降に運用スタートしたファンド運用会社で、現在トップ20入りはブレバン・ハワードに次いで2社目となる。
◆幅利かせる70年代組
まず、LCHインベストメンツがWSJや、CNBCなど米主要メディア向けに公表したランキングは次のとおりとなる。左から順位、運用会社名、創業者、通算ネットリターン、運用開始年。
1 クォンタム・ファンド Gソロス 419億ドル 1973
2 ブリッジ・ウォーター Rダリオ 417億ドル 1975
3 ポールソン&CO Jポールソン 235億ドル 1994
4 バウポスト Sクレマン 234億ドル 1983
5 アパルーサ Dテッパー 217億ドル 1993
6 ローンパイン Sマンデル 212億ドル 1996
7 バイキング Aハルボーセン208億ドル 1999
8 ファラロン Tステイヤー 181億ドル 1987
9 エリオット Pジンガー 180億ドル 1977
10 ポイント72 Sコーエン 180億ドル 1992
11 ムーアキャピタル Lベーコン 174億ドル 1990
12 ブレバンハワード Aハワード 174億ドル 2003
13 オクジフ Dオク 153億ドル 1994
14 カクストン Bコブナー 144億ドル 1983
15 キングストリート Bヒギンズ 140億ドル 1995
16 ミレニアム Iイングランダー 136億ドル 1989
17 ESL Eランパート 135億ドル 1988
18 ハイフィールズ Jヤコブソン 120億ドル 1998
19 パーシングスクエア Bアックマン 116億ドル 2004
20 チューダーBVI Pチューダー 114億ドル 1986
※敬称略
70年代に運用をスタートした、ジョージ・ソロス氏のクォンタムファンド、レイモンド・ダリオ氏のピュア&がいまだに1、2位を占めているのがヘッジファンド運用会社の業界。年齢的には50、60歳代が業界の顔の中心でもある(ソロス氏は80代)。
そうした中にあって、パーシング社の躍進は業界的にも真新しい話題でもある。