米著名ヘッジファンド運用会社アイカーン・エンタープライズの代表、カール・アイカーン氏が、米アップルの株式について適正株価は216ドルだと投資家向け書簡の中で明らかにした。アップルの株価は米時間12日に前日比1.58ドル高(1.27%)の126.46ドルの上場来高値を更新した。
今回は適正株価についてのもので、現在の適正株価は約8割増しという意味合いのものだった。12日終値時点のアップルの時価総額が7283億5400万ドル(約86兆6366億円)で、もしも適正株価なら約1兆3000億ドル(約155兆円)になる。
アイカーン氏は「わたしはアップル株5300万株、時価にして63億ドルを保有しているが、これが売却しない理由だ」と述べている。あくまでも将来価値ではなく、現在の価値で割安という意味だ。
アイカーン氏は2013年8月13日、1株66.77ドルでアップル株を購入。その後の保有株数の推移は2013年第1四半期約480万株、2014年第1四半期約750万株、2014年第2四半期約5200万株となっている。
現在もアンダーバリューという根拠だが、まずアップルとS&P500平均との比較で、
株価収益率がアップルは10倍、S&P500は17倍。今後の成長速度の違いを挙げている。
アップルの2014年通期の売上高は1827億9500万ドル、2017年には、売上高3301億ドル、営業利益が1070億ドル、最終利益が856億ドルになると予想されている。そのけん引役となるアイフォーンの販売台数も2014年9月期の1億6920万ユニットから、17年9月期には2億3500万ユニットに。さらには、新たに加わる予定のアップルウォッチが7500万ユニット、アップルTVが2500万ユニットになって業績を底上げすると見られている。
アップル株は、2012年9月に100ドルを突破したが、その後下落を始め、13年の4月には55.79ドルまで下げた。しかし、そこから再浮上し、以降はほぼ右肩上がりとなっている。