伊大手自動車メーカーのフィアットクライスラーグループが保有するフェラーリ株式10%を新規株式上場(IPO)する件で、フェラーリ家の現当主であるピエロ・フェラーリ氏が、株式売却の意図はないことを、ロイター通信に語っている。
ピエロ・フェラーリ氏
フィアットグループの筆頭株主は、伊大富豪のアニエリ家の資産管理会社であるエクソール社で、30.05%を握る。次いで、プライベートエクイティのベイリー・ギフォードCO、投資ファンドのヴァンガード・インターナショナルグロースファンド、中国の大手銀行の中国人民銀行と続く。
割り当ての比率はこの時点では判明していないが、F1の運営権にも関心を寄せるアニエリ家がフェラーリの筆頭株主になることはほぼ間違いない。フェラーリ家の影響力は弱くなるものの、ピエロ氏は売却意図はないむねを語っている。
ピエロ氏は、先代のエンツォ氏と夫人以外の女性との間に生まれた非嫡出子。母違いの弟ディーノ氏は若くして亡くなっていることもあり、エンツォ氏死亡の後はフェラーリ家の当主となっている。