GPIF、追加緩和で運用総額が過去最高に

 GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が27日発表した2014年第3四半期(10~12月)によると、国内株式などの好成績により、収益額は6兆6233億円で、運用資産総額は過去最高額の137兆358億円となった。

 昨年10月の追加金融緩和によって株式市場に火が付いたこともあり、国内株式比率を増やしたGPIFの運用収益も上がっている。第3四半期の構成比率は国内債券43.13%、国内株式19.80%、外国債券13.14%、外国株式19.64%となっている。

 市場運用分については、国内株式は18.07%となっており、9月時点の17.79%よりも配分が増加している。第1四半期~3四半期までの累積の収益率と収益額は次のとおり。

     収益率  収益額
第1四半期 1.77% 2兆2222億円
第2四半期 2.87% 3兆6223億円
第3四半期 5.16% 6兆6233億円

 10月末に日本銀行が追加の金融緩和を決定したことから上昇した。年末は原油価格の下落のため、投資家のリスクオフが始まったものの、その後は反発に転じている。また、外国株式も10月に欧州中央銀行の追加緩和期待から反発し、原油価格下落分の下げを補っている。

 これで、自主運用開始からの累積収益額は47兆9093億円となった。


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