都市の活力は超富裕層がその都市で誕生するかどうかという点もあるが、他国から移転したいかどうかという人気度にも現れる。一つには不動産価格の上昇、他にはブランドや教育という点がある。まずは、住居移転について見てみることにする。
まず、過去10年で国外に移った超富裕層と、流入した超富裕層の数を国別でみると次のようになる。
◆国外に移った超富裕層とその割合
中国 7万6200人 15%
インド 4万3400人 27%
フランス3万1700人 13%
イタリア1万8600人 15%
ロシア 1万4000人 17%
スイス 1万600人 4%
インドネシア1万人 27%
◆国外の超富裕層が移転した国と割合
英国 11万4100人 14%
シンガポール4万5000人 20%
米国 4万2400人 1%
豪州 2万2200人 14%
香港 1万9700人 12%
カナダ 1万3600人 6%
UAE 1万100人 21%
アジアでは、シンガポール、香港が増えており、また、インド人に高い人気があるUAEも多い。中国、インド、ロシアあたりの超富裕層が今後の流入・流出のカギを握る存在だ。
また、2014年に地価が値上がりした都市は次のようになる。こちらも、人気度を測る目安になる。
1 ニューヨーク 18.8%
2 アスペン 16.0%
3 バリ 15.0%
3 イスタンブール 15.0%
5 アブダビ 14.7%
6 サンフランシスコ14.3%
7 ダブリン 13.4%
8 ケープタウン 13.2%
8 マスカット 13.2%
10 ロサンゼルス 13.0%
ちなみに、東京は8.1%で22位だった。