大荒れ報酬50%減、ヘッジファンド報酬ランキング

業界の盟主テッパー氏は9割減

 直近5年間で3度のランキング1位に輝いていた業界の盟主デビッド・テッパー氏は、前年の35億ドルから約9割も減少して4億ドルになっており、2014年の厳しさを最も体感している一人だろう。


デビッド・テッパー氏
 アパルーサ・マネジメントのリターンも2013年の40%から2%に低下し、マイナスにこそならなかったものの目も当てられないものとなった。元々、ディストレス投資が得意な投資家だけに、すでに株高、債券高が続く現状の相場でのハイリターンは厳しかっただろう。

 2位、ジェームズ・シモンズ氏は名門ルネサンス・テクノロジーズ創業者で現在は引退し、ファミリーオフィス分の運用のみ。業界のタイトルらしきものはほぼ総なめにしてきた3位のレイモンド・ダリオ氏は、何とか10億ドルの大台をキープした。10億ドル以上はわずか3人だけにとどまった。

  また、大御所の一人であるジョン・ポールソン氏も2011年からは続くマイナス運用を止められず、ついに圏外に去った。

 昨年強かった二大戦略、アクティビストとCTA。製薬メーカーのアラガンとバリアントのM&Aを成立させるなど代表的なアクティビストとなったビル・アックマン氏が4位に入り、原油相場の大変動で利益を出したブルークレストのマイケル・プラット氏が6位に入った。

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