米共和党の大統領候補である米大富豪ドナルド・トランプ氏(69)が、著名ヘッジファンド運用会社ポールソン&カンパニーなど最高で1億800万ドル(約131億円)のヘッジファンド投資を行っていることが、資産調書から明らかになった。
トランプ氏が選挙管理委員会に届け出た資産公開資料で明らかにしたところによると、最低3750万ドル以上、最高で1億800万ドルのヘッジファンド投資をしている。届け出は会社からの給与、銀行口座、保有株式、その他の投資などが記されたもの。投資については具体的な金額はわからないようになっており、金額の下限と上限の範囲だけ指定されている。保有するヘッジファンドは次のとおり。
ブラックロック・オブシディアン・ファンド 2500万~5000万ドル
バロン・アセット・ファンド 100万~500万ドル
バロン・スモール・キャップファンド 100万~500万ドル
バロン・オポチュニティー・ファンド 50万~100万ドル
バロン・フォーカスド・グロースファンド 100万~500万ドル
バロン・インターナショナル・グロースファンド 50万~100万ドル
バロン・リアルエステート・ファンド 100万~500万ドル
バロン・エマージング・マーケット・ファンド 25万~50万ドル
バロン・エナジー&リソーシズ・ファンド 25万~50万ドル
バロン・グロース・ファンド 100万~500万ドル
バロン・パートナーズ・ファンド 100万~500万ドル
AGダイバーシファイド・クレジット・ストラテジーズファンド100万~500万ドル
AGイレブン・パートナーズ 100万~500万ドル
ポールソン・クレジット・オポチュニティーズ 100万~500万ドル
ポールソン・アドバンテージ・プラス 100万~500万ドル
ポールソン・パートナーズ 100万~500万ドル
ミッドオーシャン・クレジット・オポチュニティーズ・ファンド 100万~500万ドル

政権公約の一つとして、アクティビストの大御所カール・アイカーン氏を財務長官に任命したいと発言。アイカーン氏も自身のツイッター上で、その発言の翌日に「受けることに決めたよ」と発言している。かと思えば、23日には米CBSのインタビューでは、ヘッジファンドマネージャーらはキャピタルゲイン課税の恩恵を受けていると批判するなど主張が一貫しない矛盾点もすでに出ている。

トランプ氏の保有株式だが、あらゆる銘柄に及んでおり、大きなところではアップルを最大で700万ドル程度保有している。ブリストルマイヤーズ、キンダーモーガンも最大で500万ドル程度保有しているようだ。
収入としては、自身が代表者である不動産デベロッパー、ゴルフコースなどから収入を得ており、年間1億円以上の収入を受け取っている企業も多く、その主なものは次のとおり。
不動産デベロッパー「401 North Wabash Venture LLC」4327万ドル
ゴルフコース「TRUMP NATIONAL DORAL」4944万ドル
ゴルフコース「TRUMP INTERNATIONAL GOLF LINKS – SCOTLAND」4349万ドル
また、それ以外の収入でおもしろいところでは、プロデューサーとしてハリウッド映画組合にも加盟しており、こちらから年金を受け取っている(金額非公表)。また、サムスン電子の米国法人から、講演依頼を受けて1回で15万ドルを受け取っている。
一方で負債も公表されており、総額では最高で約4億5000万ドル以上(約547億円)となる。本業が不動産デベロッパーのために、やはり多額の借入が必要となるのは仕方がないところだ。主な金額が大きいものは次のとおり(借入先、金額、金利)。
ラダーキャピタル 5000万ドル以上 4.20%
キャピタルワン 5000万ドル以上 5.71%
ドイツ銀行 5000万ドル以上 1.75%+ライボー
ドイツ銀行 2500万~2500万ドル 2.00%+ライボー
ちなみにトランプ氏は、米23日時点のフォーブスのリアルタイムの推計資産総額では40億ドルで、世界で403位の大富豪にあたる。