ブガッティ・ヴェイロンの後継車に位置づけられるブガッティ・シロン(Bugatti Chiron)の価格が220万ユーロ(約3億円)になる見通しであることがわかった。ヴェイロン16.4の当初価格130万ユーロ(約1億7000万円)からは約8割の大幅上昇となる。1台販売するごとに461万ユーロ(約7億円)の損失が出ると言われるブガッティだが、最高時速460キロ以上となる予定のモンスターマシンに大幅な値上げをするようだ。
シロンはブガッティ・ヴェイロン、フィテッセ、グランスポーツの450台の完売を待ってから、というのが親会社フォルクスワーゲンの方針だった。しかし、予定期間が後ろ倒しになってしまったこともあり、今年中のデビューは後ろにズレてしまっている。すでに、フランス本社内でのオーナー向けのプレゼンなどが行われたとも言われている。
ブガッティと言えば、1台あたりの損失額が461万ユーロだということが、米調査会社バーンスタインリサーチが発表した調査結果で明らかにされている。調査結果によると、主な開発経費は次のようになる。
研究開発費 12億ユーロ
設備投資費 2億ユーロ
その他設備費 5000万ユーロ
その他コスト 3億5000万ユーロ
上記は2005年から2012年までの累積の経費を見積もったものだが、トータルの総投資額は17億5000万ユーロ(約2353億円)にも上る。これで1台あたりの損失額を461万ユーロ(約7億円)と見積もっている。
開発コストなどあらゆるコストが上昇していく中で、フォルクスワーゲン内でも経費削減は命題とされているようだが、ブガッティはその対象ではないとも一部には言われている。シロンはヴェイロン以上にコストが掛っていると見られ、それが価格に反映されているのだろう。