アンチウイルスソフトのマカフィーの開発者ジョン・マカフィー氏が、米大統領選挙に立候補の意思があることを表明した。9日に正式な届け出をして明らかにした。他にも、共和党候補を目指す大富豪のドナルド・トランプ氏が有力視されていたり、名家ブッシュ家からジェブ氏も立候補するなど富裕層が乱立している。最初に言っておくと、大金持ちは政治で弱い。米国の有権者の意識調査では、候補者の資産は能力を測る指標ではあっても、投票する動機にはつながらないということがわかっている。富裕層たちは今回も撃沈しそうだが…。
1992年には大富豪のロス・ペロー氏が立候補した支持率はトップになり二大政党制も終焉かとも思わせたが、突如取り消したり再度立候補するなど右往左往し結果的には破れている。また、96年にも再度立候補したがリベンジに失敗している。
他にも、ミット・ロムニー氏、スティーブ・フォーブス氏らもいるが結果はふるわない。
ちなみに今回立候補を表明している 民主党の有力候補のヒラリー・クリントン氏は、過去の公文書などから1600万ドル以上の資産があると見られる。ただ、ファミーの財産であるクリントン・ファウンデーションには3億ドル以上の保有資産がある。
また、おもしろいのが、共和党の有力候補であるジェブ・ブッシュ氏で、過去33年間の自身の納税証明書を公開した上で、過去のどの大統領候補者よりも税金を支払ってきたと主張している。平均実効税率は33%だという。ちなみに過去には0%の候補者がい複数いたことを挙げておりおもしろい。ちなみに、過去にはウォール街で働いていたこともあるのだが、2013年の年収は727万ドルとなっている。
トランプ氏、ヒラリー氏ともにキャピタルゲイン課税の税率アップを主張しているのと同じように、攻撃される前に先手を打っていると見られる。
富裕層が選挙で戦うしんどさが米調査会社スペクトラムグループが2012年に実施した調査結果に現れている。候補者の個人資産を有権者の41%が気にしているという。さらに、15%はその富の大きさや内容は候補者の能力を示す物差しであるとは考えているものの、23%は選挙とは関係ないものであると考えているという。大差はないが、資産額の大きさによって票が入るものではないということだ。