資産3000万ドル以上(約36億円)の超富裕層の中で、ハーバード大学OBが3130人占めていることがシンガポールの調査会社ウエルスXの発表で明らかになった。上位10大学が超富裕層人口の5%を占める寡占状態に。成功者は出やすい環境から出るという状態は、今後はより強まりそうだ。
ウエルスXとスイス銀行大手UBSが、資産3000万ドル以上の超富裕層の出身大学を調べたところ、上位10大学のランキングは次のとおりとなった。超富裕層人口は世界で21万1275人。その中の5%がこの上位10大学を卒業している。
1 ハーバード 3130人
2 ペンシルベニア 1580人
3 スタンフォード 1240人
4 コロンビア 940人
5 ニューヨーク 860人
6 MIT 670人
7 シカゴ 665人
8 ノースウェスタン 575人
9 イェール 570人
10 コーネル 560人
特に上位3大学は1000人以上を輩出しており、また、米東海岸の大学が多くなっている。単純に米国の教育環境を求めて米国の名門大を目指すという行動につながっているのだろうが、成功者を出すと、その予備軍が集まってくるという循環が今後も続くことになりそうだ。
ちなみに、昨年秋に同社とUBSが発表した大学別の総資産10億ドル以上の大富豪輩出ランキングでは、1位と2位が逆転し、ペンシルベニア大学が25人でトップになっている。
◆大富豪輩出ランキング
1 ペンシルベニア 25人
2 ハーバード 22人
3 イェール 20人
4 南カリフォルニア 16人
5 プリンストン 14人
過去にデューク大学のリサーチサイエンティストのジョナサン・ワイ氏が、フォーブスの長者番付に登場するビリオネア、同誌が選出するパワーエリート、ダボス会議出席者たちの出身大学調査の結果を公表しているが、おもしろい結果が出ている。ゆかしメディアは過去に米大富豪のハーバード大率11%、エリート校率45%でも取り上げているが、やはりエリート校に集中する傾向があった。
例えばハーバードで見ると、世界の大富豪の5.6%が卒業している。米国のセルフメイド型で12.3%、継承型で9.7%がハーバード出身。また、大富豪全体で見ると、セルフメイド型が5.5%、継承型が5.8%となった。