年収100億円以上はソフトバンクのアローラ氏ら12人(14年度)

 国税庁は、2014年度(平成26年4月1日~平成27年3月31日)までの、所得の申告状況を発表した。年収100億円以上12人、50億~100億円未満は25人となるなど、年収1億円以上は6万5243人となった。100億円以上の都道府県別の分布では、東京が6人、愛知2人、長野、静岡、三重、大阪がそれぞれ1人となった。2015年3月末までに約165億円の報酬を得た、ソフトバンクグループの後継者であるニケシュ・アローラ氏が該当者の一人であると目される。日本一の大富豪である孫正義氏とともに、グループから2人の年収100億円プレーヤーを輩出した模様だ。

 公表された、年収1億円以上の分布は次のようになった。()内は前年2013年度の分布。

1億円以上 4万7895人(4万8981)

2億円以下 1万2376人(1万2739)

5億円以下 3831人(4123)

10億円以下 731人(927)

20億円以下 270人(343)

50億円以下 103人(179)

100億円以下 25人(41)

100億円超  12人(18)

 結果的には株価が上昇した前年2013年度と比較すると、いずれも人数は減少しているが、株価が低迷していたそれ以前の水準と比較すると高い水準にある。年収100億円以上は株式配当金も毎年90億円以上あるソフトバンク社長の孫正義氏らが入っていると見られる。東京に6人いるうちの年収100億円以上(居住地)、さらには業種別のスポーツの競技関係者という区分でも出てくる年収100億円以上(ソフトバンクホークス関係)が、ともに孫氏に該当しそうだ。


ニケシュ・アローラ氏
 また、ソフトバンクグループで注目すべきは、同グループの後継者に指名されているニケシュ・アローラ氏だ。2014年10月に同グループに迎えられ、さらに2015年3月末までの約半年間に約165億円の報酬を得ていたことが有価証券報告書の記載事項によって明らかになっている。そのため、100億円長者であることが唯一確実な存在でもある。単純な給与だけではなく、一時金なども含まれての金額となる。また、他にも自己資金600億円で同社株式を購入することも表明している。

 東京、愛知、静岡は毎年100億円長者が現れるが、今回は長野、三重、大阪からそれぞれ1人ずつ現れている。

 現在は高額納税者の通知制度が廃止されているために、具体的な氏名と金額こそ公表されていないものの、この調査が実質的にはその代わりとなる。

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