「お金は賑やかなところに集まる」

成功者は「神頼み」が好き。

 あるネット証券の創業者は社長室に神棚を祀り、毎日手を合わせていたという。元経営コンサルタントで企業再生で大きな実績を上げた著名な経営者も「最後は神様が決める」と上阪氏のインタビューで語っていた。
「彼らは儲かる、稼げることを神様にお願いしているわけではありません。人事を尽くして天命を知る、どんなに頑張ったところで自分がすべての結果を決められるわけではないという謙虚さを、常に持ち合わせているのだと思います。


写真はイメージ。©Mark Kolbe

 成功者といわれるようになると周りから賞賛の言葉を浴びたりと、人間ですから誰でも天狗になったり、調子に乗るものです。何でも自分の思い通りになるようにも思ってしまう。

 でも、本当の成功者といわれる人たちは、どんな状態になっても驕ることはない。だから成功し続けられるのだと思います。

 そして自分を戒める、謙虚な気持ちを持ち続けるためにも、ステージが上がるごとに絶対的に上の存在である神様や日本の歴史などに興味を持っていくのでしょう」

成功者とは「稼ぎ続けられる」「稼ぎが残り続ける」人

「いつの時代も“時代の寵児”と呼ばれる人がいます。○○バブルといわれるような事業で成功し、高級外車に乗り派手な生活を送る彼らを、マスコミもこぞって取り上げたり。
 時代に乗ったその人たちのその後はどうなったか? 変わらず稼ぎを残し続けている人は、あまりいないのではないでしょうか。
 時代に合うものを提供できたなどで、一時的に稼ぐことができた人はたくさんいます。本当の成功者と呼べる人は、ただ稼ぐだけでなく『稼ぎ続けられる』『稼ぎが残り続ける』人ではないでしょうか。稼ぎ続けられるのは『ちゃんとした人』です。本当の成功者といわれる人は、人間ができている。みなさん『地に足がついている』感じがあります。

 成功者と言われるような人は自分の成功を語るイメージを持っている方も多いかもしれませんが、巨額の富を稼いだような人は、自慢話をしません。
 成功者と世間が言う人ほど『私が成功者だなんてとんでもない』とみなさん言われるのです。
 彼らは“ノウハウ”や“マニュアル”を嫌います。『どうすれば○○さんのようにうまくいきますか?』という質問には答えたがらない。
 彼らが話したがるのは“経験談”です。自分がどういうことをしてきたということを語る。それは自慢でもマニュアルでもない“事実”だからでしょう。

 成功者は『お金』を目的に働いていない印象があります。お金が目的になると、人生は荒みます。
 やはり“志”があって、それが世の中的にも正しいものであること。
 だから彼らは働くのをやめないし、結果的にそれが巨額のお金を得ることにつながっていく、そう思います」

「富裕層のお金の哲学」後半「お金持ちかは「ゴミの出し方」でわかる」はこちら

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