7月1日より目黒雅叙園で始まった『和のあかり×百段階段』展。
山口県柳井市の柳井金魚ちょうちん
年間を通じて唯一百段階段の撮影が可能な期間となっており、今年も多くの来場者が予想される。
青森県のねぶた
青森県のねぶた、島根県の石見神楽、山口県柳井市の柳井金魚ちょうちんなど、地方の個性豊かなあかりが会場を彩る。
静水の間で展示されているのが、全日本刀匠会による「平成の十本刀」だ。
エヴァンゲリオンとのコラボレーションなど、刀匠会は現代の特に若い人が刀剣に興味を持ってくれるよう、様々な試みをしてきた。
島根県の石見神楽
全日本刀匠会常務理事の川﨑仁史氏によると、「武器を愛でる」文化があるのは日本だけだという。
「古来より、ピカピカに光る金属には魔物が寄りつかないとされています。きれいに研ぎ上げられた刃物は、お守りの役割を果たしてきたのです。
今回展示される大小の刀剣
古来の合戦では、戦闘時に馬に乗るような身分の高い侍は、刀ではなく槍をまずは使っていました。それでも名刀を持ったのは、お守り刀としての要素も大きいのです。
博物館に展示されているような名刀とされる刀は、公家や高貴な武士達が大切に守ってきた宝物なのです」
光のあたる角度によって、様々な輝きを放つ
様々な技術が結集した、日本の伝統工芸のすべてが詰まっているのが刀剣です。
刀鍛冶は日本全国に約200人います。伝統を受け継ぎつつ、新しい時代の刀剣を日々模索しています。
刀は“光で見る”ものです。刀身に光をあてると刃文の変化が立体的に楽しめます。また光が当たる角度によって、鉄の組織や色合いの変化も楽しめます。
刀の魅力に、ぜひ触れてみていただきたいと思っています」