ヘッジファンドはこうしてどんなときもリターンを狙う
プロの運用する投資商品として、投資信託とヘッジファンドのご紹介をしました。ヘッジファンドは投資信託とも、明確に違う点があります。ヘッジファンドの特徴は以下の通りです。
①「どんな環境でもリターンを目指す」絶対収益型の投資商品である
②投資先に関する細かい規制がない
③平均リターンが高く、リスクも低い商品が多い
④ヘッジファンド・マネジャーに預ける形が一般的
⑤ヘッジファンド・マネジャーは成功報酬を受け取る
①から説明していきます。投資信託はどのような形で運用するにせよ、基準としている株価自体がマイナスになった場合、投資信託の価値もそれに合わせて下がってしまいます。
要は「景気が悪くなると連動して運用成績も悪くなってしまう」ということです。
これは投資信託に限りません。不動産でも債券でも、景気が悪くなって価格が下落してしまったならば、そのときは購入価格も下がるので「買い」かもしれませんが、保有する資産の価値は下がっていることになり、そのときに売ったならば買ったときの価格を下回り、損する可能性もあります。
景気はコントロールできませんので、こればかりはどうしようもないことです。
しかし、ヘッジファンドは景気がよくても悪くても、リターンを目指します。景気がよければこれから値が上がっていきそうな資産を購入し、実際に上がったときに売ってリターンを狙います。
では景気が悪い、どんどん資産の価値が下がっていきそうだというときに、ヘッジファンドはどのようにリターンを追求するのでしょうか。
ここで②が関係してきます。ヘッジファンドと投資信託の大きな違いの1つ目は、「規制の量」です。投資信託は国の許可を得てきちんと運営することを保証されている分、「運用するに当たってはこの資産は使用してはならない」といった、国から課されているさまざまな規制があります。
ヘッジファンドはヨーロッパやアメリカのお金持ち向け商品からスタートしたように、元々は個人向け商品(私募債と言います)であったため、運用の内容に関する規制がほとんどありません。市場にある原資産で、もっとも効果の出そうなものを効率よく組み合わせていくことができます。
投資信託では使用できない、非常にリターンの大きくなる資産で運用することも可能なのです。