ヘッジファンドとは何か?③

 投資信託とヘッジファンドの大きな違い、簡単に言ってしまうと「投資信託の運用はサラリーマンが行っていて、ヘッジファンドの運用は経営者がやっている」ということです。

 サラリーマンが運用しているとなると、そのスタイルは「無難」なものになります。あまりリスクを取らない運用を行う傾向があります。

 無難というとその運用のほうがよいように感じられますが、人が買うときに売りにいき、値が下がりそうなときこそ買うといったことが必要な投資の世界において、必ずしもプラスとは限りません。無難を狙った結果損をすることもあります。また、運用する人はプロでもサラリーマンなので、失敗してもすぐにクビといったこともありません。

 投資信託の運用者がサラリーマンなら、ヘッジファンドの運用者は経営者と考えてください。運用に失敗すると信用と自己資金を失う、市場から退場させられる世界で運用を行っています。

 サラリーマンに比べると本気度ははるかに高く、また攻めと守りの運用も行います。これだけ市場が短期間で動く時代においては、攻めと守りを両方備えた姿勢が必要です。

 加えて、多くのヘッジファンド・マネジャーは、自分のお金も投資家のお金に加えて運用しています。いわばヘッジファンド・マネジャー自身も投資家なのです。

 運用に失敗すると成果報酬を受け取れないだけでなく、マネジャー自身も自分のお金を損します。だからこそ絶対に失敗できないので、しっかり投資家に利益の出る運用をするわけです。

 ヘッジファンド・マネジャーは相場を読み、またコンピュータープログラムを有効活用するなどして、投資家から預かったマネーを運用してリターンが出るようにしていきます。

 ヘッジファンドは情報があまりオープンでないうえ、高度に専門化していて、どのような運用でどのくらいリターンを上げているのかわかりにくい部分が多いため、ヘッジファンドでリターンを出し続けるためには、その分野について知識と経験を持つ専門家による分析が不可欠です。
 そのためヘッジファンド・マネジャーの報酬は高くなっています。

 世界でトップレベルのヘッジファンド・マネジャーになると、2015年は年間で17億ドル(約1800億円)を稼いだ人もいました。

 有名なヘッジファンド・マネジャーとして、以下の人たちが有名です。


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