お金の『大きな流れ』に乗ってみる
「その後、この思い込みを手放すことができました。信頼の置ける人に大切なことを教えてもらい、何百万円もの投資をして、長い間支配されてきた『お金がない』という考えから抜け出すことができたのです。
私たちはお金を『個人のもの』と考えがちです。『私のお金』『妻や旦那さんのお金』『親のお金』『子供のお金』というように。
そのように小さく区切るのではなく、もっと大きく区切って見るのです。たとえば高いビルの展望台から街を見ると、たくさんのビルが建っています。ビルのほとんどにオーナーがいて、借主もいますから、そこには大きなお金の動きがあります。
お金は必ず、誰かのところにあるのです。そしてお金は川のように大きな流れをつくって、グルグル移動しています。
この流れの中に入ると、お金は自然に入ってくるようになります。
お金が入ってこないのは、大きな川のようなお金の流れに入れておらず、川の近くの水たまりや、ちょろちょろ水が流れている部分にいるようなものです。
水が少なければ、周りに行き届きません。
大きな流れの中にいると、お金は必ず回ります。
どうすれば流れに入れるのか? コツがあります。お金を先に出すことです。自分の中に空き、スペースをつくることで、できたスペースにお金が入ってくるのです。
どのように空きをつくるか? お金を『感謝して手放す』のです。人はなぜお金を払うのかと言えば、『対価との交換』です。モノを手に入れたとき、よいサービスを受けたとき、困ったを解決してもらったときなどに、受けたものの対価としてお金を払っています。
『いやいや、しぶしぶ払う』のではなく、『ありがとう』と感謝してお金を手放すのです。
すると、お金はそのスペースにもっと大きくなって帰ってきます。
帰ってきたならば、もっと感謝して手放す。するとさらに大きくなって帰ってきます。その繰り返しです。
こうして、お金の大きな流れに入ることができるのです。
『お金は賑やかなところに集まる』という言葉があります。お金はやはり、気持ちよく使ってくれる人のところにやってくるのです」
財布に大金を入れると逃げない
立花氏はかつて、家計簿をつけて1円単位でお金を管理し、たくさんのポイントカードや用途別のクレジットカードを多く持ち、ポイントも細かく貯めていたという。今ではポイントカードはほとんど持たないほか、クレジットカードも、銀行のキャッシュカードすら持ち歩かない。
「『財布にお金をたくさん入れると減らない』とある人に教わって以来、そうしています。お財布には常に、急に大きな支払いが必要になったとしても払えるよりも多くのお金を入れています。それだけあれば、出先で慌ててお金を下ろすようなことは起こりません。
また、お財布に多めにお金を入れておくだけで『いつもお金がある』と思っていられます。
お財布にお金をたくさん入れておくようになってどうなったか? てっきり無駄遣いや衝動買いが増えると思っていたのですが、むしろ逆でした。『いつもお金がある』と思っていると、衝動買いがなくなったのです。
『お金がない』と思っていたときはよく衝動買いをしていました。それは今思うと“満たされないから”していたのだと思います。財布にお金が入ることで満たされているので、衝動買いで満たしたいものがないのです。
お金は、貯めようとしても貯まりません。お金の豊かな人は『お金をちゃんと使う』からこそ『ちゃんと入ってくる』のです。働く意欲がわくような、幸せを感じられるような快適な家に住む、自己投資など、自分が正しくグレードアップするためにお金を使っています。
それに、お金を払うとは、そのお金が誰かの懐に入るということ。誰かを豊かにしているのです。
僕はお金を払うときは、気持ちよく払うようにしています。その商品、サービスをありがとう、と。ビジネスの支払いも、できるだけ早く行います。請求書をもらったその日に払ってしまうこともあります。
僕が支払いを早くすることで、誰かが助かっているわけですから。
『お金を払って、自分は何を得られているのか?』それを考えながら、感謝して手放す。このことを心がけています」
今の時代の「お金を呼び寄せる働き方」
「かつてはお金があっても不安、むしろないほうが安心する状態でした。今は不安がまったくなくなりました。お金があるから不安がなくなったわけではありません。仮に全財産を失ったとしても、『なんとかなるだろう』という自信を持てるようになったのです。失敗しない、失敗しても怖くない、そう思えるようになっています。
“お金は使うことで増える”という感覚は、会社勤めで毎月基本的に同じ給料が支払われる人にはわかりづらいかもしれません。『そんな簡単には増えないし、使えば使った分減るよ』と思われるでしょう。
今は会社に勤めながらでも、副収入を得る方法がいくらでもあります。副業が禁止されている会社でも、投資用不動産の所有などは禁止されていないことがほとんどだと思います。
1つのやりかたに囚われず、いろいろなアプローチでお客さんの求めるものを提供し、対価としてお金を得ていく。それが21世紀の個人の働き方ではないでしょうか。
好きなことをして収入を増やしていく、将来の不安もない、そんな生き方をする人が増えれば、私たちの暮らしは、日本はもっと良くなっていく、そう思います」