「お金持ち」と一口に言っても、その種類はたくさんだ。稼いでいる、持っているお金の額によって、その生態はまったく異なる。
年収が1000万円を超えるくらいの「そこそこのお金持ち」と、「大富豪」といわれる、超富裕層な人たちはどんな風に違うのかを、大手広告代理店グループで市場調査やデータ分析を行う傍ら、大富豪の実態や行動についても分析している成功データアナリストの高田晋一氏に語っていただいた。
独自にデータを集め、分析したところ、その人たちには、大体5つの共通するパターンがあると結論づけることができました。
1.情報収集に熱心
彼ら彼女らは、常に新しいことに興味があり、本や雑誌などをチェックし最新の情報に触れることを大切にしています。『最新の情報をいちはやく入手する』と答えた人は、年収400万円未満の人では27%だったのに対して、年収1000万円以上の人では48%と、20%以上も高くなっていました。
また『情報収集に投資している』と答えた人は年収400万円未満の人では12%だったのに対して、年収1000万円以上の人では50%と、実に30%以上の差が開いています。
2.キャリアアップにつながる勉強を怠らない
これも稼ぎが多くない人との間に顕著な差が出ました。年収1000万円以上の人たちは、日常の仕事をこなしているだけでなく、もっといい仕事ができるためにはどうしたらいいか、どうすれば新たな仕事につながるかを常に考えています。
例えば『仕事に関わる勉強をしている』と答えた人は、年収400万円未満の人では43%だったのに対して、年収1000万円以上の人では75%と、これも30%以上も高くなっています。
3.コミュニケーション能力が高い
彼らは、社内の限られたコミュニティーでも、社外やまったく異なる業界の人たちとも積極的に交流を多く持っています。アフター5の時間や週末などを利用して、知り合いを増やしたり、アクティブに遊んだりしています。
ことに、昨今はSNSを上手に利用してこうした機会を増やしている人が多い傾向にありますね。
4.投資や資産運用に興味があり、お金に関することをいろいろしている
自分が働いて稼ぐ以外にも、お金に働いてもらっている人が多いこともわかりました。例えば『資産運用に興味がある』と答えた人は、年収400万円未満の人は25%だったのに対して、年収1000万円以上の人では57%と、2倍以上も高くなっていたのです。
また、年収1000万円以上の人では4人に1人(25%)が実際に『資産運用をしている』と答えているのに対して、年収400万円未満の人は6%しかいませんでした。『稼ぐ』に興味がある人が多いのかという印象を受けています。
5.多趣味
空き時間や休みの日にフットサルなどスポーツをやっている、という人がたくさんいました。スポーツをしない人でも趣味にお金をかけ、その腕前は玄人はだしな人が大勢です。
例えば、週末に『運動を行っている』と答えた人は、年収400万円未満の人では16%だったのに対して、年収1000万円以上の人では54%と、倍以上も高くなっていました。
他にも、ゴルフ、ジョギングなどのスポーツや、食べ歩き、ドライブ、キャンプなどの趣味において、年収が高い人ほどこうしたことを行っている人が多くなる傾向があります。
趣味の世界を通じて、仕事ではまず出会わないような人に出会うことも多いですから、それも交流の広さにつながっているのではないかと思います」