市場の動きと対極に好調なパリのヘッジファンド

アメリカが引っ張る世界経済。逆に言えば、それ以外に好調なところも少ない。
ヨーロッパも英国のEU離脱に伴う混乱などから、経済は好調とはいかず、ヨーロッパ17か国の上位600銘柄により構成される株価指数、ストックス欧州600指数は2月上旬に下落、その後若干立ち直ったものの、あまりよい数字ではない。
そのような状況でもパリに拠点を置くヘッジファンドが好成績であると、ブルームバーグが報じた。

シルバータイムパートナーズは、パリを拠点にするクオンツ運用のヘッジファンドで、2つの新たなヘッジファンドが2月23日現在それぞれ2.3%と1.4%のプラスの運用成績を記録。そのときストックス欧州600指数は2.1%の下落だった。

オリビエ・ノビーレ氏とオレリオ・ロドリゲス氏は会計などで30年以上の経験を有するスペシャリストで、2006年より同僚として働いている。大手銀行にてリスクアービトラージやイベントドリブン戦略での運用をしていたのち、パリに拠点を置く最大規模のヘッジファンドの1つに参画。CTA、株式ロング・ショート、クオンツ運用などを開始した。
2014年、3000万ユーロを投資家から募り、ロマン・ステファン氏、バートランド・パティレット氏とシルバータイムパートナーズを立ち上げ運用を開始。

同社の企業哲学は「マーケットの動きを理解するためのカギ、それは人間の行動」

「投資家の行動バイアスが、マーケットのアンバランスを生み出している」とし、「アンバランスはバランスをとろうとし、そのバイアスの一貫性と非一貫性が、反復する形でマーケットに反映されるのだ」という。
そして「そのパターンを特定することができれば、いかなるアセットも長期トレンドのモデリング・分析が可能になる」としている。

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