昨年、多くのヘッジファンドが厳しい成績を迎えた中、スウェーデンの株式ロングショートファンドであるGladiator Fondは19.67%という好成績を達成した。
2005年からの平均リターンは12.65%となり、市場平均を上回っている。
このファンドは20銘柄くらいに集中投資する株式ロングショート戦略ファンドであり、主に北欧の株式を中心に投資している。セクターに特化した運用も実践しており、昔は、医薬品とバイオテクノロジーを中心に売買していたことを明かしている。
多くのヘッジファンドが北米を中心に投資しているのに比べ、流動性は低いが過当競争に陥らない北欧市場等の限定的な地域での運用は、ヘッジファンドにとって一つの可能性ともいえるかもしれない。
価格変動リスクは15.61%と世界株並みだが、市場リスクを抑えながらポートフォリオを作っているため、年次での勝率自体はかなり高い実績となっている。
12月28日現在、ファンドのネットエクスポージャーは12%、グロスエクスポージャーは112%となっているため、ロングポジション62%、ショートポジション50%という資産配分であった。
さすがに2008年のリーマンショックの年こそ-30.3%であったが、ほかの年はすべてプラスであり、特に2011年や2015年、2018年といったヘッジファンドにとって難しい年でも安定した実績を上げている点は今後にも期待を持たせるには十分である。
残念ながら2018年10月に新規および追加の投資を締め切ることを発表しており、現在は投資することができない。しかし、できるだけ少ないリスクでできるだけ高いリターンを目指すという、ヘッジファンド本来の目標を達成している点については見事というほかないだろう。
良いファンドにはいつでも投資ができるわけではない。
運用期間が短いファンドは別として、長期実績があるファンドに投資ができる機会があれば、早めに投資を決断することも選択肢の一つになるのではないだろうか。
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