株式や債券、商品など全ての投資対象から資金の流出した2018年、特に4Qは苦戦したファンドも少なくなかったが、業界の雄、レイダリオ率いるブリッジウォーターは堅調に推移したようだ。
同社は米国コネティカット州に拠点を構え、その運用残高は1,600億ドル(17兆3,000億円)程となっており、世界最大のヘッジファンドである。
今現在日本の投資信託で最も残高が大きいフィディリティのUSリートでも運用残高は6,400億円程。その約27倍の規模と言えば如何に規模が大きいかお分かりいただけるだろう。
勿論規模が大きいだけではなく、今までに記録してきたリターンも華々しいものがある。下記はトップクラスのヘッジファンドが、設定来稼ぎだしてきた金額についてBloombergのまとめた資料となっている。
シタデル、ポールソン、ツーシグマなどの名だたるファンドがランクインする中、ブリッジウォーターは堂々の1位にランクインしている。規模、実績共に世界トップクラスのファンドであることは疑いようがないだろう。
そんなブリッジウォーターの旗艦ファンド、ピュア・アルファ・ストラテジーの2018年の実績は+14.6%での着地となった。
ヘッジファンドと聞くと「何か特別な投資対象に投資をしているのではないか?」と思ってしまいがちだが、同社のポートフォリオの内容に目を遣ると必ずしもそうではないことが分かる。
上位2銘柄で運用資産全体の45.19%を占めており、何と1位はS&PのETFとなっている。いくつかあるS&PのETFの中でも特に流動性の高いものを選んで投資しているようだ。
ちなみに組み入れ銘柄の2位もVanguard社のETFとなっており、新興国中心に投資を行っているものとなる。組み入れ銘柄の上位はテンセントなどの個人投資家にもなじみの深い銘柄だ。決して変わり種の新興企業に投資を行っているわけではない。
日本の個人投資家でも購入できるようなETFを中心に据えて、+14.6%というリターンを記録したブリッジウォーター。ファンドマネージャーが腕の良さが際立つ結果となったと言えるだろう。
金融商品はあくまでも「道具」であり、それをどう使うかが腕の見せ所である。
自身での売買に限界を感じた個人投資家はこういった一流のヘッジファンドマネージャーに運用を委託することは、有力な選択肢になってきていると言えるだろう。
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