分散投資でポートフォリオを組むべき理由
資産運用をする際は、分散投資でポートフォリオを組むのが基本です。分散投資は投資のリスクを軽減でき、金融庁も分散投資のリスク軽減効果について言及しています。
金融庁は「特性の異なる複数の資産を組み合わせる」ことがリスクを減らすことにつながると述べており、分散投資でポートフォリオを組む大切さについて発信していますす。
それではまず、分散投資でポートフォリオを組むべき理由について詳しく見ていきましょう。
投資リスクを分散できるから
分散投資でポートフォリオを組むべき理由として、複数の金融商品に分散投資をすることで、投資のリスクが軽減できることが挙げられます。
資産を複数の金融商品に分散しておくと、ある金融商品で損失が発生しても、他の金融商品の利益で損失分の穴埋めができる可能性があります。このように、資産(銘柄)を分散させてポートフォリオを組むことはリスク回避の基本です。
なお、金融庁は「資産(銘柄)の分散」だけでなく、「地域の分散」と「時間(時期)の分散」も分散投資になると述べています。
地域の分散とは、投資先の国や地域を分散させることで、「国際分散投資」と呼ばれる手法です。時間(時期)の分散は「ドル・コスト平均法」と呼ばれる手法で、一度に多額の投資をするのではなく、積立投資のようにコツコツと投資することを指します。
なお、投資対象国を分散した「国際分散投資」について詳しく知りたい方は「国際分散投資のやり方!おすすめかどうか、メリット・デメリット両面から考察!」もぜひ参考にしてください。
目的に合わせた資産運用ができるから
分散投資でポートフォリオを組むべき理由として、目的に合わせた資産運用ができることが挙げられます。さまざまな投資商品を組み合わせて運用していれば、運用目的や目標に合わせて組み合わせを変えたり資産のバランスを変えたりと、臨機応変に対応できます。
例えば、リスクを抑えて安定性重視で運用したい場合は、ローリスク・ローリターンの金融商品を中心にポートフォリオを組むと、安定性を重視した資産運用が可能になります。
さまざまな金融商品の知見を高められるから
複数の金融商品で資産運用していれば、実践の中で知見を深めることができ、自分が得意な資産運用や自分に向いている資産運用がどれかがわかるようになります。資産運用をするには投資の勉強が不可欠ですが、実践的な勉強ができることは大きなメリットです。
自分が得意な資産運用や自分に向いている資産運用がわかると、ポートフォリオをリバランスする際に大いに役立ちます。ポートフォリオをより良いものにすることは、運用成績の向上に直結します。
分散投資でおすすめのポートフォリオ例
分散投資で資産運用するには、運用目的に合わせてポートフォリオを組むことが必要です。
リスクを抑えて安定性重視で運用したい場合は、ローリスク・ローリターンの金融商品を中心に選んでポートフォリオを組みます。
一方でリスクを取っても高利回りを狙いたい場合は、ミドルリスク・ミドルリターンやハイリスク・ハイリターンの金融商品を中心に選ぶと良いでしょう。
ここからは、運用目的に合わせたポートフォリオの組み方の例を見ていきましょう。
リスクを抑えて安定性重視で運用したい場合
投資商品 | 資産割合 |
---|---|
定期預金 | 30% |
国債 | 30% |
株式 | 20% |
ヘッジファンド | 20% |
リスクを抑えて安定性重視で運用したい場合は、ローリスク・ローリターンの金融商品の割合を高めてポートフォリオを組みます。上記の例では定期預金と国債がローリスク・ローリターンであり、全体の60%をローリスク・ローリターンの金融商品で占めています。
株式は銘柄によってはハイリスク・ハイリターンになり、大きな利益を出せる可能性がありますが、運用に失敗すると大きな損失が発生する恐れがあります。しかし資産全体の20%であれば、もし株価が暴落しても定期預金や国債で多少の損失分はカバーできます。
なお、株式をポートフォリオに組み入れる際には、複数の銘柄を選んでポートフォリオに組み入れるようにします。株式は銘柄によってリスクとリターンが異なるため、銘柄も複数に分散させることでリスクの軽減につながります。
ヘッジファンドは、リスクヘッジしながら年利10%以上のハイリターンを狙えます。全体の20%をヘッジファンドで運用することで、安定性を重視しながら高利回りを狙えるようになります。
ただしヘッジファンドは1,000万円から運用可能であるため、上記は5,000万円以上の資産で運用する方に向けたポートフォリオということになります。
リスクをとり高利回りを狙いたい場合
投資商品 | 資産割合 |
---|---|
株式 | 25% |
投資信託 | 25% |
不動産投資 | 20% |
ヘッジファンド | 30% |
リスクをとってでも高利回りを狙いたい場合は、ミドルリスク・ミドルリターンの金融商品を中心に、ハイリスク・ハイリターンの金融商品も入れてポートフォリオを組みます。なお、リスクを軽減するために、銘柄も分散させることが大切です。
上記のポートフォリオでは、株式と投資信託が全体の50%を占めています。株式と投資信託は銘柄が豊富にあるので、リスクを許容できる場合はハイリターンが期待できる銘柄を増やすと良いでしょう。
不動産投資は優良物件に投資すると安定的に家賃収入が得られるので、株式や投資信託で損失が発生しても、比較的安定的な収益である家賃収入で穴埋めできます。
ポートフォリオの20%を不動産投資にしておくことでリスクを軽減でき、ハイリスク・ハイリターンの投資がやりやすくなります。
ヘッジファンドの割合は全体の30%ですが、ヘッジファンドはリスクを避けながら年利10%以上の利益獲得を目指せるため、ヘッジファンドの割合を30%からさらに高めるのもありでしょう。
分散投資でポートフォリオを組んだら定期的にリバランスしよう
分散投資でポートフォリオを組んだら、ポートフォリオは定期的にリバランスすることが大切です。リバランスとは、ポートフォリオに組み入れた金融商品のバランスを整えることで、当初の構成割合のポートフォリオに戻すことを指します。
株式や債券、投資信託などの金融商品の価格は常に変動するため、定期的にリバランスしないと、当初の構成割合で資産運用ができなくなります。例えば、株価が上昇して株式の構成割合が当初の20%から30%に上昇した場合は、元の20%に戻すことが必要です。
このように、ポートフォリオを定期的にリバランスすることで、当初の運用目的に合致した資産運用ができるようになります。なお、運用目的を変更する場合は、ポートフォリオを全面的に組み替えることが必要です。
分散投資でおすすめの資産運用は?
ここまで見てきた通り、分散投資をする場合は自身のリスク許容度や運用目的に合わせて、さまざまな金融商品を組み合わせるのがおすすめです。
一方で投資経験が浅く、どの金融商品にどれだけの割合で投資すれば良いか迷ってしまう方も多いでしょう。そんな方は、ぜひヘッジファンドダイレクトにご相談ください。
ヘッジファンドダイレクトでは「分散投資をしたい」という投資家のニーズに合わせて、金融商品をオーダーメイドで組み合わせ運用するヘッジファンドを紹介しているので、あなたのニーズに合致した理想的な資産運用をサポートしています。