東京都千代田区にあった山種美術館が、10月1日、渋谷区広尾に移転してリニューアルオープンした。開館記念の特別展として、「速水御舟 -日本画への挑戦-」が開催されている。
新美術館は、地下1階に常設展示室、企画展示室、ミュージアムショップを、地上1階部分にはロビー、ミュージアムカフェ、受付を併設。恵比寿駅から青山方向に向かう駒沢通り沿いの閑静な住宅地にあり、周辺は教育機関、大使館、社寺などが多い。
速水御舟は大正から昭和にかけて活躍した日本画家。23歳で日本美術院同人に推挙され、横山大観ら日本画家を始め、安井曽太郎、岸田劉生ら洋画家にも高く評価された。御舟は約700点の作品を残したが、その多くが所蔵家に秘蔵され、公開の機会が少なかった。しかし、1976年に旧安宅産業の御舟作品コレクション105点が山種美術館の所蔵となり、従来の作品とあわせてコレクションが充実、その多くを公開できるようになった。
今回の開館記念特別展では、同館所蔵の「炎舞」「名樹散椿」(重要文化財)を始めとする120点の御舟作品に加え、本邦初公開となる未完の大作「婦女群像」、および1930年の渡欧日記も展示される。
◆「速水御舟 ―日本画への挑戦―」
会期:10月1日(木)~11月29日(日)
開館時間:午前10時から午後7時
入館料:一般1200円・大高生900円・中学生以下無料