イラン人美女の成功物語(シリン・ネザマフィさん)

漢字を使わない国から来たエキゾチック美女

 「芥川賞候補にイラン人女性」。

 そんな見出しが今年7月に日本の新聞をにぎわせた。受賞すれば、史上初の漢字を使わない国出身者ということになる。それだけ、ニュース価値が重たいと判断されたということだ。

 異色の芥川賞候補も来日は約10年前だった。日本語学校から神戸大学へ。そして、パナソニックに就職。だが、そもそもなぜ日本に来ることになったのか。

 「小さい時から、とにかく文章を書くのが好きでした。小学校に入る前から、思いついては何かを書いていました。書いては両親や家族に見せていましたね。日本に来るきっかけは、日本に留学して勉強した友人から色々ないい話を聞いていたからです。文化や色々なものに興味を持つようになって、いつか自分も留学できればと思っていました」

 だが、本格的に日本語を学んだわけでもなく、まったく文化も風習も違う中東のイランから日本での生活はコミュニケーションなどで苦労をしたのではないのか。

 「日本人は何にでも一生懸命取り組むし、他人に対しても親切だと聞かされていました。でも、本当に恥ずかしがり屋で、なかなか日本人の友達を作ることができませんでした。外国人で日本語も覚えられないのはマズいと思い、勉強に励むようになりました。でも、日本語は難しくて。ある外国人の友達が、TVを見ていました。バラエティー番組などもよく見るようになると自然と理解できるようになってきました」

 確かにそうかもしれない。今の日本のTVはよく見ると、日本語の番組なのに、字幕スーパーが出ることがたびたびある。外国人が日本語を勉強するにはとても便利なツールだ。そうするうちに、物書きとしてインスピレーションを受ける出来事に出会った。


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