山一證券破綻から学んだこと(竹田和平氏インタビュー)

投資は術ではない、事業だ

 株式投資で言うならば、値段の上げ下げで利益を取っていく。これをトレードという術とするならば、応援する企業の株を買って保有することを投資という。竹田さんは後者を信条としている。それは、これまでの著書や講演などでも何度も述べてきたとおりだ。だが、やはり基本はブレない。

 「投資は事業の延長上にあるもんでな。株式会社の原点は『こういうことがやりたいから』っていうことで、お金を出し合う。そしてリスクをみんなで分け合う。それが、本当の意味での株主っていうもんなんよ。投資というのは、術なんかではないんよ」

 現在は100社以上の上場企業の株主となっている竹田和平さん。企業価値の高そうな会社に投資し、バイ&ホールドすることから、日本のウォーレン・バフェットとも呼ばれている。

 「投資を始めて、年数が浅い時は、(証券会社の)支店長に勧められたもんを買いだして、自分の意思で買うとらんかった。あん時は何を買うか、不安だったんだろうな。でも、自分が買いたいと思う会社が一番なんよ」

 企業の励まし役という上で「事業リスクの分散」で投資している竹田さん。「本当の株主になるんが、一番なんよ」と話した。

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