まずは親の苦労を見せよう
「(投資・金融教育は)こづかいをもらうくらいの年齢、つまり小学生くらいから必要だと思います。ここで金銭感覚は身についてしまいます。まずはお父さん、お母さんがどれだけ苦労して稼いでいるのか教えることです。それが最初だと思います。今の子供は1円や10円が道に落ちていても拾わないんじゃないですかね。完全に金銭感覚が麻痺している証拠です。お金のありがたみがなければ、何をやっても成功しません」
実際に米国では、「投資」が選択科目にある高校や、また、近年は日本でも金融機関などが株式投資のセミナーなどを行っている。またインターネットを介して、投資情報に触れる機会は確実に多くなっている。しかし、中原氏はこれらの教育には異議を唱える。
「親が苦労して稼いでいるという威厳を示してもらいたいと思います。教育が間違っているから金銭感覚が麻痺する。そして、正しい金銭感覚がないまま、住宅ローンを組んでしまう。これじゃ、おかしくなりますよね」
米国の住宅バブル崩壊も、住宅価格が値上がりすることを前提にローンを組むという、安易な発想を簡単に信じてしまった人が多いから起きたとも言える。もし正しい投資・金融知識さえわかっていれば、こんなことにはならなかったかもしれない。