乗っ取り屋アイカーン氏がCITに融資申し出

 「乗っ取り屋」の異名を持つ、米著名投資家カール・アイカーン氏(73)は19日、経営不振のノンバンク「CIT」に書簡を送り、60億ドル(約5400億円)の融資を引き受けてもよいと提案した。

 CITが大口の債権者と交渉を進めている再建策について、小口の債権者が不利益を被る可能性があると反発。その代替案として自身が融資するという。それによって、CITの調達資金の負担は約1億5000万ドル節約できると主張する。

 アイカーン氏はブルームバーグの電話インタビューで、CITに融資する資本を保有していると認めて、過去数カ月によるCIT債への投資で自身が同社最大の債権者であることに「疑問の余地はないと考えている」と語ったのだという。

 真意をうかがい知ることはできないまでも、この戦いへの姿勢を見せており、長期戦に突入することも考えられそうだ。

 アイカーン氏は、1兆円以上の資産を持つ資産家で、アクティビストとして知られ、タイムワーナー、TWAなどで激しい戦いを繰り広げて「乗っ取り屋」の異名も取った。

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