今年も1位は京都大学
2004年度から、国立大学はすべて国立大学法人となった。これで、各法人が自主的・自立的な大学運営をできるようになる、と喧伝された。現実的には、国から多くの交付金を受けたり、役員人事でも国から人を入れているところもある。しかも国民一人あたりの国立大学法人への負担額は732円(総務省調べ)とも言われる。だが、より一層の経営改善を迫られていることには違いない。そこで、YUCASEE MEDIA(ゆかしメディア)は、国立大の財務力を一度検証してみることにした。
ランキングにすると、1位は大方の読者の予想通りというか、京都大学が前年に続いて指定席に座った。金額にして約68億円。2位の北海道大学に約20億円の大差をつけた。以下、上位5大学は旧帝国大学勢が占めた。ちなみに最下位86位の九州工業大学は128万円となっており、規模の違いこそあれ、大きな差も浮き彫りとなっている。国立大学法人も生き残りを賭けた『企業努力』が問われているようだ。
現状では、即読者の方々のご子息の大学選びのモノサシとなることはないだろう。だが、やはり潤沢な資金があった方が、人や研究に投資する金額が多くなるのも、企業論理を前提とすれば当然だと考えられる。大学も資金力はあるに越したことはない。
◆国立大学総利益順位(2008事業年度)
順位 大学名 総利益
1位(1) 京都大学 6863百万円
2位(3) 北海道大学 4952百万円
3位(4) 東北大学 4594百万円
4位(6) 東京大学 4282百万円
5位(2) 大阪大学 4132百万円
6位(5) 東京医科歯科大学 4001百万円
7位(7) 九州大学 2928百万円
8位(10) 山口大学 2076百万円
9位(9) 愛媛大学 2019百万円
10位(11)広島大学 2000百万円
()内は昨年順位