株選びは会社四季報、大学選びは財務諸表?
運営交付金は性質上、普通に運営していれば、損益が均衡するように文部科学省は設計しているのだという。さすがに、経営者の方々を前にすれば「甘い」と言われそうだが、一応、全大学ともに黒字が出ているあたりは、ひとまず及第点というべきか。あとは、大学規模や運営努力によって、異なる結果が出てくる。
文科省は「自己収入の増や費用の節減などにより当期総利益(余剰金)が生じた場合には、次年度以降に繰り越し、剰余金の使途に充てることを可能とすることにより、業務運用のインセンティブを付与する仕組みとされております」としており、剰余金を多く出した大学を評価するとハッキリ認めている。
今後、大学を評価する際のモノサシの一つになる可能性はある。
株式投資の時に会社四季報を読み込むように、これから国立大学を選ぶ際には、その学校の教育内容のみならず財務諸表も見る時代がもしかしたら本当に来るのかもしれない。
写真はイメージ(ハーバード大学)