森記念財団・都市戦略研究所は22日、世界主要35都市の都市力をランキングした「世界の都市総合力ランキング2009年版」を発表した。総合ランキングのトップ3はニューヨーク、ロンドン、パリで、東京は第4位だった。
このランキングは、世界主要35都市を選定し、都市の力を表す主要な6分野(「経済」「研究・開発」「文化・交流」「居住」「環境」「交通アクセス」)と、4つのグローバルアクター(「経営者」「研究者」「アーティスト」「観光客」)、さらに都市の「生活者」というアクターの視点に基づき、総合力を評価したもの。世界の各機関が公表するランキングのほとんどが特定分野もしくは国別ランキングであるのに対し、都市の力を表す様々な分野を対象として総合力を評価している。
分野別総合ランキングの上位4位は昨年と同様の結果で、シンガポールが5位にランクインした。トップ4都市を比較してみると、ニューヨークは「環境」が、ロンドンは「居住」といった弱い分野があるものの、その弱点をカバーして余りあるほど他の分野での評価が圧倒的に高かった。パリ、東京は、6分野すべてで平均より高評価を得たが、「文化・交流」「交通・アクセス」分野でパリの評価が東京より高かった。
東京は「経済」「研究・開発」分野で非常に大きな強みを出しており、またトップ4都市の中で「環境」分野の評価が最も高かった。「経済」は2位、「環境」は4位で、経済と環境が両方とも5位以内にランクされた都市は他になく、東京は双方を両立する唯一の都市であることが明らかになった。一方、「居住」「交通アクセス」の分野では、35都市中平均程度の評価だった。
「世界の都市総合力ランキング2009年版」
分野別総合ランキング
1位 ニューヨーク(アメリカ)
2位 ロンドン(イギリス)
3位 パリ(フランス)
4位 東京(日本)
5位 シンガポール(シンガポール)
6位 ベルリン(ドイツ)
7位 ウィーン(オーストリア)
8位 アムステルダム(オランダ)
9位 チューリッヒ(スイス)
10位 香港(中国)