アジアの不動産市場にバブルが訪れるのではないか、と各国政府は警戒を始め、中国をはじめアジア各国のメディアも連日のように報道するようになっている。
現象としては、高級レジデンスやオフィスなどの開発が進んでいる香港は今年に入り、不動産価格が約3割上昇。シンガポールでも今年に入り15%以上の上昇となっている。また、中国でも都市圏を中心に10月にはようやく上昇に転じてきているという。
オランダ金融大手INGグループがこのほど、若い中国人投資家約1300人を対象に調査を実施したところ、76%が「不動産市場にバブル現象が起こり始める」と懸念しており、85%が「中国は来年、銀行の貸付金利を引き上げる」と予想している。
投資家サイドから金利引き上げの予想も出ているように、香港の中央銀行は低金利がずっと持続するわけではない、と警鐘を促すなど政府もようやく動き出そうとしている。
こうした動きは、アジア各国の新聞各紙では「bubble」という単語とともに取り上げられる機会が増えている。ちなみに、日本の新聞には、そんな言葉は見かけないが…。