不動産会社「カーロ・ファクトリー」(東京都港区、現テールトゥシエル)」が、地上げで得た約60億円の法人所得を隠し、約18億円を脱税した疑いが強まった。産経新聞が報じた。地上げが行われたのは、現在、超高層ビルの建設工事が進む東京都渋谷区南平台町の土地。
東京地検特捜部は27日、法人税法違反容疑で都内の同社元会長(48)宅を家宅捜索するなど、強制捜査に乗り出した。
調べでは、元会長は平成15年9月~17年の間、東京都武蔵野市のダミー会社を使って総額約230億円で土地を次々と購入。テナントらを立ち退かせた上、18年4月に420億円余で売却し、約190億円の利ざやを得た。この一部の約60億円はカーロ社の所得だったが、事実上倒産している関連不動産会社などの所得に見せかけ、法人税約18億円を脱税した疑い。