巨大ファッションブランドグループ「PPR」が、グループ内の小売業「Fnac」「Conforama」の2社を売却し、大規模なグループ再編をする方針であることがわかった。
「PPR」の筆頭株主でグループを統括しているピノー家のフワンソワ・アンリ・ピノー氏(47)が、ウォール・ストリートジャーナルのインタビューにこたえたもの。「グループを変革したい。(売却は)早いほどいい」とした。
PPRはグッチ、イブ・サンローランをはじめとする高級ブランドを展開。LVMH、リシュモンに次ぐファッション帝国を築いている。
その一方で、Fnacは音楽ソフトなどを販売、Conforamaは家具などを販売しているともにチェーン店。グループの特性から見れば異質の存在となっている。各ブランドともに欧米の既存市場で苦しむ中で、経営資源の選択と集中を模索。PPRはいち早く手を付けて行く意向を示したことになる。
過去にはLVMHグループと、グッチを巡って激しい買収合戦を展開したこともある。高級ブランド業界は近い将来に、また、大規模なグループ再編、さらには買収劇が起きるとも見られており、今回のPPRの動きはその序章との見方もある。
(左から)フランソワ・アンリ・ピノー氏、妻サルマ・ハエックさん、父フランソワ・ピノー氏