タイ王室御用達のシークレットリゾート
南北に続く白砂のビーチと本格的なゴルフコース、高級ホテルやレストランが立ち並ぶ街など、王族やバンコクのブルジョアが競って別荘を建てたエリアであることも頷ける。タイ語で「ホア」は頭、「ヒン」は石という意味で、頭の形をした石があるのが地名の由来だそうだ。この地は、1911年にバンコクからマレー鉄道に繋がる路線が開通し、当時英国の植民地であったマレーシアからホアヒンに外国人が保養に訪れるようになってから、リゾートとして発展した。
ホアヒンは、まだ日本からの渡航者も少なく、ヨーロッパや北欧のセレブリティや富裕層から、ロングステイやセカンドライフのデスティネーションとして非常に人気があるそうだ。
シークレットリゾートの魅力
また、1924年にタイで初めて作られた王族のための本格的チャンピオンコース「ロイヤル ホアヒンゴルフコース」をはじめ、タイのゴルフ発祥の地といわれる「パームヒルズリゾート&カントリークラブ」。ジャック・ニクラスの設計でワールドクラスのチャンピオンコース「スプリングフィールド ヴィレッジ ゴルフ&スパ」。
マウンテンコース、レイクコース、ディサートコースの3つコースで構成され、27ホールのコースがある「インペリアル レイクビュー ホテル&ゴルフクラブ」。フェアウェイが長くて美しい「マジェスティッククリークカントリークラブ」。さらには昨年オープンしたばかりの、チャンピオンコース「ブラック マウンテン」など、タイ有数のラグジュアリーなゴルフリゾートが、ここホアヒンに集中していることも大人のリゾートたる由縁。コースレイアウトはシーサイドからアップダウンのあるテクニカルなコースまで、多彩なレイアウトが長期滞在の楽しみだ。
ホリスティック・スパの隠れた聖地
チバソムとは、英語で「Heaven of life(やすらぎの隠れ家)」を意味し、7エーカーもの土地にタイ様式の庭園が広がり、その奥に充実のファシリティが点在する。チェックインの際には、ヘルス&ウェルネスコンサルテーションが行われ、ゲストの健康状態からオーダーメイドのスケジュールを作成。すでに症状としてあらわれている健康問題の治療、依存症治療プログラム、予防医学療法、感情的な問題へのアプローチなど、ホリスティック・ヘルスが提供するサービスは様々。100種類を超えるトリートメントを組み合わせなど、オーダーメイドのプログラムを作成し、マインド・ボディ・スピリットのバランスを調和させる。さらに従来の単調なヘルシーメニューとは一線を画した「スパキュイジーヌ」と題したまったく新しいコンセプトの料理により、滞在中の完璧なカロリーコントロールがされるという。
まさに美と健康のための聖地といえるだろう。ここでは、単なる癒しの空間やデトックスなどのスパ施設を提供するだけではなく、個人それぞれの目的に応じた本格的なアクティビティが専門の医師、看護士、自然療法医などから提供され、心身ともにリフレッシュできることがチバソムの魅力といえるだろう。ここ数年で、シックスセンシズやハイアットといった有名ブランドが個性派スパを次々とオープンさせていることからも、ホリスティック・スパの聖地として見逃せないエリアとなっている。
日本のエグゼクティブも夢中
もちろん、北欧やヨーロッパから訪れるセレブリティは数週間から数ヶ月単位でここに滞在するため、生活に必要なものはすべてこの街で買い揃えることができるそうだ。しかも、地元の人々と渡航者の二重プライスはあるにしても、圧倒的にコストが安いというのも、長期滞在のための重要なポイントだろう。
このご夫婦は、ホアヒンに数年前から頻繁に訪れるようになり、ここに別荘を建て、数年後には移住しようという計画もあるそうだ。ハワイをはじめ、あらゆるビーチリゾートで最上級の遊びをしてきたという、この方たちが永住を考えているホアヒン。ますます魅力的なリゾートである。