キリンとサントリーの経営統合に向けて、2011年4月に統合するなどと報道された件で、サントリーは「当社とキリンホールディングス社とは経営統合へ向け交渉をしておりますが、現時点では具体的に決定している事実はありません」とした。
2社は、来年1月から詰めの調整に入っていくようだが、ここで問題となるのが、非上場企業のサントリーの創業家の存在。発行済み株式の約9割を創業家の資産管理会社「寿不動産」が保有しており、交渉で統合比率を高めて、何とか新会社の3分の1以上を保有させ、重要案件の拒否権を握るところまでこぎつけたい考えだ。
サントリー創業家の持ち株比率をどうするのか。このあたりの激しい駆け引きが水面下で展開されることが想像でき、今後注目を集めることになりそうだ。