凍てつくような寒さが訪れているロシアでは、一般消費も季節的な要因がありなかなか盛り上がってこないものの、オリガリヒと呼ばれる大富豪たちの消費は熱い。特に自分のゴルフコースを作るとことが、新たなステータスになりつつあるという。
例えば、先日、一晩4億円の新年会を開催したローマン・アブラモビッチ氏は、すでにモスクワ郊外に計画を進行させているのだとか。またロシアのアルミ王オレグ・デリパスカ氏は、帝王ジャック・ニクラウス氏設計のコースを作ったばかりで、年間会費は軽く2000万円を超えるという。などなど、大富豪たちがすでに所有、あるいはこれから計画中だという。
ロシアの男性気質として金遣いが豪快ということもあり、スーパーヨットやプライベートジェットなどはすでに持っており、飽きて新しいおもちゃが欲しかったという現象だろう。しかも、それらと比べれば、幾分かは収益が入るという計算も成り立つだろう。
だが、ロシアは旧ソ連時代から多くの有名スポーツ選手を輩出してきた大国ながら、ゴルフに関してはいまだに後進国でもある。少し考えてほしいのだが、そんな国でゴルフコースを持つことに何のステータスがあるのか?
その答えは案外簡単だった。これも国策だ。つまり、2016年、ゴルフが五輪の正式種目になる。そのためにゴルフ人口の底辺の拡大を狙うという国策との相乗効果があると見られている。