現存する虎の中で最も頭数が少ないスマトラトラ(Sumatran Tiger)を、インドネシア政府が保護の意味を込めて民間人に1頭あたり10億ルピー(約1000万円)で所有権を譲ることを決定した。
スマトラトラは、世界で最も南に生息する虎で、唯一島に生息している。全長はオスで220~270センチ、メスで200~230センチ。体重はオスで100~150キロ、メスで75~110キロ。寿命は野生で15年とされる。近年は森林伐採や狩猟などによって300頭程度にまで減少し、絶滅が危ぶまれるほどになっているそうだ。
英BBCニュースなどによると、インドネシア政府厚生省は「種を守るために取ることができる具体的な方法がこれだった」として、民間人に売却することを決定した。現在トラは捕獲されており、所有者には、3カ月おきに厚生省の職員が虎と面会することを許可しなければならないという。
寅年ならではのシャレた話題ではあるが、深刻さがうかがえる話でもある。
スマトラトラ(写真はイメージ)