2003年、中国政府は映画を産業として成長させるための政策を打ち出し、多額の資金をつぎ込んだ。その結果、2002年には10億元(約132億円)に満たなかった興行収入はわずか7年の間に60億元(約819億円)を超え、その速度は世界でもトップクラスだ。
また、去年中国の主要都市に新しく作られた映画館は142カ所、新設されたスクリーンは626にのぼり、毎日1.7枚ずつ増加していった計算だ。これにより全国のスクリーン数は合計4723になった。
各地域別にみると、もっとも興収が多かったのは広東で10億元(約132億円)を超えた。珠江映画集団有限公司会長の劉紅(りゅう・こう)氏は「映画の売り上げが高い地域は、北京・上海・広州・深センで、広東地区は広州と深セン2つの大きな市場を抱えている」とし、映画産業の発展のため将来的には企業の上場を目指す可能性も示している。
中国映画集団公司会長の韓三平(かん・さんへい)氏は、「アメリカ人が毎年映画を見る回数は一人当たり5回だが、中国人は0.2回だ」と話し、今後も中国の映画産業は発展の余地があるとしている。中国人が映画を観る機会はまだ、アメリカ人の25分の1。アメリカ人並みに映画鑑賞をするようになれば、単純に25倍の成長期待があるということになる。