貴乃花親方が理事初当選も1対9でどう改革する

 日本相撲協会の理事選挙が1日、両国国技館で投開票が行われ、一門を離脱してまで立候補し改革を訴えていた、貴乃花親方(37)=元横綱貴乃花=が理事に初当選した。

 理事選挙は定数が10人に対して、今回は11人が立候補。近年は各一門間の調整が行われて無投票で結果が決まっていた。今回は、貴乃花親方が当初7票と思われていた票数が伸びて、当確ラインとされている10票に届いたようだ。現職の大島親方(元大関旭国)は落選した。

 若手力士の暴行し死により、当時の理事長だった北の湖親方が降格になったり、また、新しく就任した武蔵川親方も朝青龍問題に振り回されるなど、イメージダウンが著しい中で、貴乃花親方は立候補した。現役時代には国民的英雄だっただけに、いずれは理事、理事長となるのは確実だった。それでも、改革するには今しかないと考えたようだ。

 また、この動きに同じ二所の関一門の親方6人が同調した。当選のために、グループは他の一門との連立を模索したものの、これには失敗したという。しかし、今回は自浄作用が内側から働いた結果とも言えそうだ。内部にも改革の志を持った親方はいるということでもある。

 だが、理事になった貴乃花親方はこれからイバラの道が待っている。理事は10人。その中で改革派の理事は貴乃花親方1人という厳しい現実があり、世論を味方に
どこまで発言し行動できるのか、注目だ。

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